2014年9月22日月曜日

心臓

湯船に耳を沈めて静かにしていれば、湯を伝って心臓の音が聴こえてくる。
トン、トン、とゆるやかな調子で小気味良い。
1分、2分、5分と聴いていても一向に止まる気配はない。
これが止まる時は、鼻と口が浸かり続けた時なのだろうな、と考えちゃうわけで。
これまでひと時も休まずに鼓動を打ち続けてきたと思うと、
この世の誰よりも敢闘賞をあげたい。


世の中には練炭などの自殺をする人が稀にいる。
自殺という言葉は、「自分を殺す」から「自殺」という言葉なのだと思うのですが、
心臓からしたらたまったもんじゃない。
活動するために必要な酸素を送られてこなくさせて機能停止させる」わけで、
自分の心臓とはいえ他殺になってしまうではないか。
だから、自分が死にたい時は
よく心臓と話し合ったほうがいい。

一緒にいる時間が誰より1番長くて、
誰よりずっと身近にいる存在を殺す行為が自殺だと考えると
僕は胸がいたみます。

0 件のコメント:

コメントを投稿